黒島 椿のアンニュイな日記

よく空気嫁といわれます。が、そんな特殊能力は無いです

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ゆうパックから騒ぎ

2010/07/06(火) 23:05:54 未分類 THEME:政治・経済・時事問題 (ジャンル : 政治・経済 EDIT
やや大きな問題となりましたで
やはり取り上げておかねばなりません。
自分の携わっている仕事ですので。

ゆうパック遅配問題です。
実は今回のことに限らず、
郵政民営化後、現場の混乱は常に続いており
毎月のようにマニュアルが更新され、
「何某局がどういうミスをした」だとか
「ここの手続きがこう変わった」という情報が
時にはメール、時にはwebサイト、ときには信書で届き、
「この業務は先月こう変えたが、事故が多発したため
 以前の手続きに戻す・・・しかし例外的にこのような場合は
このように対応する」
といった、異常なほどのシステムの変更が毎月あり、
とうの昔に現場は混乱気味でありました。
そこに重なった事業統合、お中元商戦。
危うく重ねた積木に漬物石を載せた感がありました。
ゆうパック遅配は起こるべくして起こったといえます。
事業会社の悲鳴が聞こえてくるようです。

話がちょっと脱線します。
今回の苦情対応、
「ゆうパックの件については"郵便事業会社にお問い合わせください"」
といわれたお客様も多かったと思います。
たらい回し、と思われるかもしれませんが、
実は、郵便局と郵便事業会社は全く別の会社なのです。
「トヨタ社の苦情をホンダに言われても困る」という感じです。

皆様が郵便局で預けられたゆうパックは、
郵便事業会社という会社に引き継がれ、
そこにいちいち引き継ぎのための手続きが介在します。
全く別の会社でありますから郵便局が、自社の文書を発送するのに
クロネコヤマトを利用するという事態もありました。

しつこいようですが
郵便局株式会社と郵便事業株式会社は全く別会社です。
1つの建物の中に さらに他に
ゆうちょ銀行株式会社、かんぽ生命株式会社
という会社が入っている局もあります。
ゆうちょ銀行が荷物を出すときは郵便事業会社にお金を支払い、
郵便事業会社が3万円以上の代金収納をするときは
ゆうちょ銀行に印紙税を支払います。

これらのことが一つの建物、時には一人の職員の中で発生します。
私の勤める田舎の2名局(旧特定局)ではどのような事になっているかと言いますと、
郵便局の職員は郵便事業会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命
という3つの会社(最近ではカタログ物販もある)
から業務委託され、それぞれにノルマを課せられます。
売り上げの1割が局の売り上げになり、あとは業務元の収益です。

局舎の中には郵便事業会社のアルバイトの方もいますが
そちらは別会社なので私達は業務の手伝いができません。
もし手伝えばコンプライアンス云々で罰せられます。

もしお客様が3万円以上の荷物を
郵便局受け取りで手続きしたとしましょう。
その場合、見事なまでに非効率な業務が発生します。

まず荷物が局舎に届きます。郵便局受け取りなのですから、
郵便局が預かれば良さそうですが、そうはいきません。
荷物を運ぶのは郵便事業会社という別会社の仕事です。
郵便局員は荷物を前にして、
郵便事業会社の職員との受け渡しを完了せねばなりません。
さてようやく荷物を受け取った郵便局員はお客さまに
代金と引き換えに荷物を渡しました。
3万円以上の領収でしたので収入印紙が発生しました。
収入印紙は事業会社から買います。
印紙税は200円。お客様の負担です。
さて領収した代金を販売元に送らねばなりません。
送金方法に「通常振替」が指定されていました。
振込みはゆうちょ銀行の仕事です。
局員は今度はゆうちょ銀行の委託業務を行います。
3万円以上の支払いなので
郵便局はゆうちょ銀行に印紙税を払わなければなりません。
印紙税は200円。

お客様の荷物は事業会社→郵便局。
支払った代金は郵便事業会社→ゆうちょ銀→販売元
と一人の職員の中で2つ3つの会社の引継ぎが発生し、
その都度 手数料や税金が発生しています。

何故このような非効率なことをしているのか?

答えは郵政民営化、分社化にあります。

"民営化"したのにかえって”縦割り””非効率化”してます。

やはり"分社化"が癌のように思えます。
上のような例も、たとえば民営化、分社化前は
局員が荷物を直接お客様に渡せば済んだのです。
それが民営化、分社化後、重複引継ぎ業務、2度の印紙税を
発生させました。
局員が把握していたゆうパック業務も、
事業会社の仕事になったので事業会社に預けてしまった後は
お客様の対応ができません。

元々一人の職員で出来ていた業務を、
わざわざ3つの会社に分断して、互いに援助できないようにした
のですから非効率になるのは当然です。。

以前から言っていますが
郵便局員の給料は民営化前から収益から支払われており、
 いわゆる"税金食らい"ではありませんでした。
そして郵便事業(手紙を配る仕事)から貯金業務や簡易保険の収益を切り離したら
郵便事業(手紙を配る仕事)はやっていけません。
「経営努力でどうにかなる」という方もいますが
全国津々浦々80円から手紙を届けているのです。
どう考えても利益はでません。

そもそも明治の頃、郵便事業(手紙を配る仕事)だけでは
収益も挙がらず、かといって国民の血税を注ぐわけにもいかないので
始めたのが貯金業務や簡易保険なのです。

もしこのまま分社化を維持すれば、いずれ郵便事業は潰れます。
「手紙が届かないのは困る。万国郵便条約との兼ね合いもある」
ということであれば、
或いは国民の血税でもって郵便事業を維持することになるでしょう。
現に山間僻地では"簡易郵便局"という、市町村の負担(いわば税金)でもって
郵便事業を請け負っているところも多くあります。

民営化、分社化前は、国民の税金を使わずに黒字経営していた郵便局が
民営化、分社化以後、見事なまでに非効率になり、
さらには国民の税金を頼る状況まで追い込まれるのは
全く持って本末転倒であると考えています。

目下、"郵政公社化、事業一体化"に反対意見が多いように思えますが
ならばこのような意見調査をしてみたいです。
「本来黒字経営していて、血税を浪費することなく、国に融資するほど黒字経営だった郵便局を
 民営化・分社化するメリットは何か?」
「実際に民営化、分社化して日本国民に何らかの利益があったか?」
「業務が著しく非効率化し、サービスに税金が発生したがどう思うか?」

http://togetter.com/li/33701

のまとめ記事を見て驚いたのは民営化推進してきた方々が
まるで現経営陣のみが悪いみたいなことを言っている点です。
前政権のときのJPEX設立という方向で行っても
会社がさらに増えて、現場の混乱を招いたと思います。
手紙は事業会社に引継ぎ、ゆうぱっくはJPEXに引継ぎ、
では切手収納のゆうパックは?国際郵便はどっちの会社?というように。

民営化・分社化推進派が
「今回の事態は"官営化"が招いた」
と思っているのは不思議です。
まだ官営化してもいないのに”官営化”というのはさておき

そもそも民営化・分社化したから、事業会社は収益が上がらなくなって
(ゆうちょ銀行やかんぽ生命が別会社になり収益補填ができなくなったため)
今回のペリカン便との合併を焦ったのです。


収益を上げるために人員を削減したり、カタログ物販を始めたりして、
職員一人当たりに掛かる負担が飽和状態のときにペリカン便の合併で
荷物が2倍になったのです。。、
もし分社化前でしたら、郵便局員として
一致団結し人員を集中して荷物の配達ができるのですが
なんといっても会社が4つに分かれて、職員も4つの会社に分散したのですから
人員が不足し、業務が非効率化するのは当たり前です。













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真の郵政改革とは

>黒島椿さん

貴方に全面的に同意させて頂きます。全く、今の民営化郵便の体たらくは、本末転倒で腹立たしい限りですな。
郵政事業を大別すると、郵便・貯金・簡易保険そして郵便局の4社に分社され、日本郵政が持株会社というのが今の体制ですね。

まず、郵便貯金事業をみてみましょう。
財政投融資に本格活用されていた時代は,市中銀行とは融資のしかたが違うわけですからまだよかったのですが、財政投融資のニーズが減ってくるにつれ,怪しくなってきます。今は、公的資本の民間銀行です。郵便貯金時代の預金残高と顧客を持ち越して巨大銀行としての存在が正当化されてしまいましたから,その時点で正面切って民業圧迫ですね。

お次は簡易保険事業です。
民営化前の簡易保険契約は、かんぽ生命に引き継がれていませんから,その点ではマシです。しかし、かんぽ生命は、旧来の顧客を引き継いでいます。
また,郵便局という巨大代理店を販路にもっています。郵便局ではかんぽ生命以外の生命保険商品も扱われていますが、三井住友の息がかかってもいて、うさんくさい商品ラインナップだなあと私は思ってきました。かんぽ生命もゆがんだ形で民業圧迫しています。
そもそも,民間生命保険や共済組合が普及している現在、簡易保険のようなスタイルは存在意義がきわめて薄くなっています。そして、かんぽ生命になったらもはや民間生命保険会社ですから、生命保険業界に無理やり分け入ってきたわけです。(ところで、旧来の生保と違って、かんぽ生命だけ前株なんですが,何を考えて違えたきたのでしょうね。)

最後は郵便事業です。郵便は、はがき50円・封書80円から送れる信書便と,郵便小包が主要でしょう。
郵便小包は実質的に民間宅配便とやっていることが重なっていますから、現在は日通と組んでしまいましたね。
信書便ですが、日本全国格安価格で送れますから基本的に収益性がきわめて低いです。信書便事業は現在は民間開放されています。しかし、信書便事業は郵便法の規制がかけられた事業であることにかわりはありません。
手紙のような意思伝達の通信手段が信書ですから、通信の秘密が問題となってきます。通信の秘密は人権ですから、国家的に郵便事業がされていれば、憲法問題なわけです。センシティブな情報が含まれますから、民間がやるにしても、情報保護が重要になってきます。
また、今時は携帯電話やインターネットまである時代ですから、その地位は低くなってきたとはいえ、信書便は一般的な通信手段です。ユニバーサルサービスと考え得るわけです。だとすると、信書便事業には法的な足かせが厳しいということです。
安くしろ,全国どこでも使えるようにしろ、ポストをたくさん置けなどなどと言われれば,民間絵企業の新規参入障壁は高いです。ヤマト運輸もこれで信書便参入に挫折しました。宅配便業者が、信書便でないのに似たような使い方ができるメール便をやっているのは、このような事情があります。
ちなみに,民営化する以前から郵便は,輸送作業などを関連会社でやってきていました。すでに手足は民間だったわけです。

郵便局には、地元の行政のサテライトショップとしての機能があります。特定のコンビニエンスストアチェーンなどと提携をした場合は、元々公的資本の息がかかって整備された郵便局が、民間企業になったという言い訳で覆い隠された形で私的に内々の商談がなされて、特定の企業と組んでいるわけです。じつに不透明であります。

そこで,私の持説では郵政民営化前からずっと、信書便は公的事業で維持、郵貯は分割して民間に売却(郵便局に当該銀行窓口・ATMを置けばよい)、簡保は新契約受付を廃止。郵便局は行政スポットとして維持し、スペースは競争入札などで民間に貸すことを考えてきました。(郵便小包は廃止してしまっていい。収益性事業を民間に出してなおさら不公正状態を正当化しています。近所のコンビニが突如としてゆうパックに乗り換えたり、いつの間にか日通と組んでいたり、訳が分からないでしょう。大体、メール便等が出てきた原因は? メール便を配達しないでため込んでましたっていう宅配便のスタッフが後を絶たないのはなぜ? 生き残り競争が激しすぎるからでしょう。信書便の法的制約を取っ払って業者に競争してもらうのも代替案としてはあり得ますね。)

郵便局のスタッフは、郵便のスタッフでもあってよいわけですし、分社化する必要はありません。
そもそも、何故民営化する必要があったのでしょう? サービス品質が上がるから? 安くなるから?
現実には逆行しましたよね。
分社化して、各社ごとの垣根ができて、不要なまでに所属会社ごとで職員の協働がなくなりました。全くもって貴方の仰る通りです。

営利企業の原理が入ってくることによって、本来は収益性の低い事業までも無理やり民営化されたわけです。そんなわけで、信書便の不採算性をゆうちょがカバーするという構造は変わっていません。むしろ、一部値上げになっています。

民営化はその実、現業公務員の雇用を維持しつつ、国の経費から外出しするという策謀なんじゃないかなと思います。その上、民営化したら民間企業の原理で、やろうと思えばリストラもできるわけです。公務員だと、雇用関係や労働条件の見直しは容易ではありません。私企業でも楽ではありませんが、公務員はもっと難しいでしょう。エンロンもビックリです。

郵政民営化を上げるまでもなく、国鉄民営化や電電公社民営化でも似たような失敗をしているように思いますが如何なものでしょうか。

国鉄民営化は、地元の不採算鉄道は、廃線か、第三セクター(半官半民)化して失敗のパターンです。

電電公社は民営化の際、地元インフラをそのまま引き継いだことで、他社の直加回線は一般家庭になかなか広まらないでしょう。
NTT東西に半端に分割したって競争原理は導入されませんね。これは、地域ごとに分社・株式会社化した高速道路の下側(道路インフラ)会社も同じです。(SAPAのような上ものには競争が働いています、隣接SAPAで会社が違うので。

まあそんなわけで、何を今更な訳です。最初っから、小泉郵政民営化はダメだというのが私の主張です。
なにが問題かというと、中途半端だから良くないのです。営利事業に向いていないものは公的にやるということ。それを無理やり形だけ取り繕って民営化しようとするから歪みが生じます。第三セクターだって、半官半民の中途半端スタイルだからこそ、そこに問題が内包されます。

そもそも、公的事業に収支のバランスを求めることが必須なのでしょうか。必要なところに必要なだけカネを使うというのは基本です。穴ぼこ掘って埋め直す型の経済理論はいまはほぼ通用しないでしょう。でもだからといって、採算は絶対なのか?いや逆に、採算が取れないから公共事業なのでしょう?公共事業でありながら同時に、必要なところに必要なだけ使うという思想が定着すればよいのです。お上意識・親方日の丸ではなくて、市民は仲間でお客様だと思えば、サービスも、接客姿勢も違うでしょう。現業なんですから、はなっから公権力の行使でないのです。

2010.09.10 22:29 あうぇ #- URL[EDIT]
民営化の実態。

ようこそあうぇ様!
郵政民営化は巷では支持する人が多いのですが、
実際のところどう考えても非効率なところが多すぎます。
もっと違う形での”民営化”もあったと思うのですが・・。

2010.09.13 18:53 黒島椿 #- URL[EDIT]

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